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寺田院長のページmessage from the director

  • ごあいさつ
  • 院長 寺田信國
グループの総師である生田邦夫理事長は、“医療から介護まで切れ目のない医療福祉を”の理念を掲げ、湖南市を中心に活動を展開してきました。日本では、一時は世界第2位まで昇りつめた経済大国を担ってきた世代も引退し、凄まじい勢いで高齢化が進みつつあります。そのように急増する高齢者に対して、絶対数が足りないのが、その受け入れ施設であります。以前から指摘されてきたことですが、遅々として進まないのが我が国なのでしょうか。このような事態を憂慮し、とりあえず自分の足元から、この湖南市からでも解決できないかと行動に移ったのが、わが理事長です。言うはやすし、行動となると大変な困難を伴うものですが、持ち前のガッツ精神でコツコツと、いざ介護が必要となった際の、加齢に伴う介護度の上昇にも、きめ細やかに対応できるグループを展開してきました。 その中で、当病院は、理事長の理念を実践すべく、“急性期医療”の部分と、“重度の介護と医療の補助を必要とする高齢者”の部分を担当している基幹病院です。そして急性期の部分は、現代医療で隙間となり忘れ去られている部分、即ち高度先進医療に届かない程度の医療に重点をおき、救急病院として、とりあえずは診て、急がぬものは日常の診療に組み込み、急を要するものは少しでも早く先進医療実施病院に搬送することを徹底しています。 日常診療は、その規模からこじんまりとした、しかしベテランによる持ち味を生かした医療を展開しています。日本人の死亡率の大部分は、脳心臓血管疾患、そして癌です。当病院では、高血圧の治療に造詣が深い循環器内科の環医師、糖尿病を得意とする内分泌内科の平田医師が病期に応じて対応しています。乳癌を専門とする私は、滋賀医大で勤務後に当院に着任し、乳癌早期発見と日進月歩で進歩する乳癌の手術・診療に邁進しています。そしてもう一つ、高齢者を寝たきりにする原因の多くは、腰椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折等ですが、整形外科に田久保医師を迎え、骨折はもちろん整形外科の手術を精力的、超人的にこなしています。また泌尿器科の井上医師は地域の透析患者を引き受けたり、認知症早期患者の相談にのったり、そのQOLの向上に努めてまいりました。更に理事長自らは、消化管出血あらば直ちに出勤、緊急内視鏡を行っています。その他に、眼科、耳鼻科、呼吸器科、胃腸科、脳神経外科など滋賀医大などからの非常勤医師の派遣を得て、第1線の地域医療充実に努めています。 このように来る高齢社会の対応に特化したストラテジーを追求してきたグループです。その中で、本院は高齢者の船舶ドック的な存在の病院と言えますが、地域社会に根ざすことを優先して行き着いた結果とも言えます。今からは、中小病院の特徴を生かし皆様の要望に細かく応えるために小回りをきかせ、さらに医学の進歩に伴った医療を取り入れつつ進化させていきます。